2026年10月、Webサイトの動作を支えるプログラム言語「PHP」に重大な脆弱性が公表されました。
当社では自治体関連のサイトを優先し、約30のWebサイトを対象に、環境確認・更新対応を進めています。
今回、実際に確認・更新作業を行ったのは、次のレンタルサーバーを利用するサイトです。
- さくらのレンタルサーバ
- ロリポップ!
- エックスサーバー
- お名前.comの共用サーバー
サーバー提供事業者の対応状況や稼働中のPHPを確認し、サイトの状態に応じて、WordPress・プラグインの更新やオリジナルテーマの修正を行っています。一部のサイトでは、引き続き修正・動作確認を進めています。
今回の対応で改めて実感したのは、古いWordPressサイトでは、PHPのバージョンを変更するだけでは済まないことがあるという点です。

PHPとWordPressは、別々に確認が必要です
WordPressは、PHPを使って動作しています。
今回公表されたのはPHP本体の脆弱性です。そのため、WordPressやプラグインを更新するだけでは、今回のPHPの問題への対応は完了しません。
レンタルサーバーを利用している場合は、サーバー提供事業者の修正対応と、対象サイトで実際に使用しているPHPの確認が必要です。
一方で、古いWordPressやプラグイン、テーマを使用しているサイトでは、PHPを新しい環境へ変更すると、表示や機能に不具合が出る場合があります。
PHP側の修正状況と、サイト側の互換性。その両方を確認する必要があります。
古いサイトは、一度に更新できるとは限りません
比較的新しい環境で運用しているサイトと、長期間更新されていないサイトでは、必要な作業が大きく異なります。
今回も、古いサイトでは次のような作業を段階的に進めました。
- オリジナルテーマやデータベースなどのバックアップ
- 現在の環境で可能な段階までWordPressを更新
- オリジナルテーマの古いプログラムを修正
- PHPを途中のバージョンへ切り替え
- プラグインを更新
- WordPressをさらに更新
- プラグインを再度更新
- 正常に動作する段階で再びバックアップ
- 目的のPHP環境へ切り替え、表示・動作を確認
これは今回対応した一例であり、すべてのサイトに共通する手順ではありません。
古いWordPress、テーマ、プラグインには、それぞれ動作できる環境の条件があります。途中で動く組み合わせを確保しながら、少しずつ新しい環境へ移行する必要がありました。
なお、PHPは「8系になった」という確認だけでは不十分です。今回の脆弱性への修正が適用されているか、具体的なバージョンやサーバー提供事業者の案内まで確認します。
オリジナルテーマの修正が必要になることも
過去に制作したサイトでは、オリジナルテーマに記述されたプログラムの修正が必要なケースもありました。
例えば、PHPなどの環境を変更した後に、カテゴリ一覧が表示されなくなるといった不具合です。
このような場合は、該当する処理を調べ、新しい環境に合わせて修正します。修正箇所だけでなく、同じ処理を使う別のページへの影響も確認します。
トップページが表示されていても、下層ページや一部の機能だけに問題が出ていることがあります。更新後は、主要なページや機能を確認することが大切です。
バックアップは、作業前の一度だけではありません
今回の作業では、バックアップと確認を何度も繰り返しました。
作業開始前の状態だけでなく、途中で正常に動作することを確認した状態も保存し、次の更新へ進めています。
不具合が出たときに戻せる状態を確保しておくことは、段階的な更新を進めるうえで重要です。
さらに、証明書の更新に関する問題への対応が必要なケースもありました。WordPressの更新だけで完結せず、サーバー環境を含めた確認が必要になることもあります。
今回の対応は、単に更新ボタンを押す作業ではなく、古いサイトを新しい環境で動かすための調整でもありました。
「表示されているから大丈夫」とは限りません
Webサイトは、古い環境のままでも、見た目に問題なく表示され続けることがあります。
しかし、表示できることと、必要なセキュリティ更新が適用されていることは別です。
また、更新を長く見送るほど、新しい環境へ移行するときに、確認や修正が必要な箇所が増える場合があります。
日頃から更新状況を把握し、バックアップ・更新・動作確認を継続することが、緊急時の対応負担を抑えることにつながります。
保守契約のないサイト・他社制作サイトもご相談ください
当社では、現在保守契約のないサイトや、他社で制作されたWordPressサイトについても、スポットでの確認・更新を承っています。
- WordPressやプラグインを長期間更新していない
- PHPを変更するとエラーになる
- 一部のページや一覧が表示されない
- 制作会社や以前の担当者に更新を依頼できない
- 現在の環境と、必要な対応を確認したい
このような場合は、まずサイトのURLとお困りごとをお知らせください。
現在の構成や更新状況を確認し、必要な作業と費用を事前にご案内します。
※更新・互換性調整と、不正アクセスやマルウェア感染の有無を調べる調査は、別の作業です。
継続的な保守管理も承ります
今回限りの対応に加え、Webサイトの継続的な保守管理もご相談いただけます。
更新状況の確認、バックアップ、WordPress・プラグインの更新、更新後の動作確認など、サイトの構成や運用状況に合わせて保守内容を決定します。大幅な改修が必要な場合は、別途ご案内いたします。
「更新を任せられる担当者がいない」「必要なときだけ対応してきたが、今後は継続して管理したい」という方も、お気軽にお問い合わせください。
当社のWebサイトの管理・運用サービスについてはこちらです。
→【Webサイト管理運用】
→【Web改善・運用サポート】
→【お問い合わせ】(TEL:0233-29-6600)
参考情報:
PHP公式のセキュリティ情報
※本記事は2026年10月27日時点の当社の対応状況をまとめたものです。サーバー提供事業者の最新情報もあわせてご確認ください。
