2026年8月31日、さくらインターネットから、システムへの不正アクセスに関するお知らせが届きました。
ところが、メールに記載されていた会員IDには見覚えがあるものの、その契約はかなり前に解約したものです。
確認したところ、利用していたのは2020年の約1年間だけ。レンタルサーバーもドメインもすでに解約済みでした。それでも、さくらインターネットの「会員ID」は残っていました。
今回は、昔さくらインターネットを利用していた人にも関係する可能性があるため、実際に確認した内容と退会までの流れをまとめます。
※本記事は、2026年8月31日時点のさくらインターネット公式発表と、当社で実際に確認した内容をもとに作成しています。調査状況や案内内容は今後更新される可能性があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。
さくらインターネットで不正アクセスが発生
さくらインターネットは2026年8月、同社システムへの不正アクセスについて公表しました。
最初に公表されたのは、「さくらのレンタルサーバ」の一部環境に対する不正アクセスです。その後の調査で、顧客の契約情報などを管理する販売管理システムにも不正アクセスの可能性があることが判明しました。
影響を受けた可能性のある会員情報は、合計1,360,563アカウントとされています。
ただし、この数字は実際に情報が漏えいしたと確定した件数ではありません。2026年8月31日現在、データの外部持ち出しは確認されておらず、影響範囲について調査が続いています。
対象となる可能性がある情報には、次のようなものが含まれます。
- 会員ID
- 会社名、部署名
- 住所、氏名
- 電話番号、メールアドレス
- 生年月日、性別、FAX番号
- 契約サービス
- 契約期間
- 請求金額など
なお、さくらインターネットではクレジットカード情報を保存していないため、クレジットカード情報の漏えいはないと案内されています。
詳細は、さくらインターネット公式のお知らせをご確認ください。
2020年に解約した契約にもメールが届いた
当社に届いた案内メールを確認すると、対象になっていたのは2020年12月に解約した会員IDでした。
この会員IDで利用していたのは、レンタルサーバーとドメインです。
利用期間は約1年間で、2020年1月の請求データが確認できました。
「もしかして、何か契約が残っているのではないか」と思い、メール本文中のリンクは使用せず、さくらインターネットの公式サイトから会員メニューにアクセスしました。
数年前の会員IDでしたが、ログインすることができました。
確認すると、サーバーもドメインも契約は0件
会員メニューで「契約中のサービス一覧」を確認したところ、表示は0件。「表示できるサービスがありません」となっていました。
ドメインについても、契約中のものはありませんでした。
つまり、次の状態です。
- レンタルサーバー:契約なし
- ドメイン:契約なし
- その他のサービス:契約なし
- さくらインターネットの会員ID:残っている
サーバーやドメインを解約しても、会員IDまで自動的に退会になるわけではなかったのです。
「サービスの解約」と「会員の退会」は別だった
さくらインターネットでは、「サービスの解約」と「会員の退会」は別の手続きです。
レンタルサーバーやドメインを解約して契約が0件になっても、別途退会手続きを行わない限り、会員IDは保持されます。契約中のサービスがなければ費用は発生しませんが、会員IDは引き続き利用できる状態です。
公式サポートにも、すべてのサービス終了後に、会員メニューから退会手続きを行うよう案内があります。
利用者としては「サーバーを解約したら、さくらインターネットとの契約も終わった」と考えがちです。しかし実際には、サービスを解約しただけでは会員IDは残ります。
今回メールが届いたことで、2020年に1年間だけ使用した会員IDが、2026年になってもログイン可能な状態だったことに初めて気づきました。
契約がないため、会員IDを退会
今後、この会員IDを利用する予定はありません。契約中のサービスとドメインがどちらも0件であることを確認し、会員メニューから退会手続きを行いました。管理画面右下の「退会」

退会画面には、次の注意事項が表示されました。
- 退会は取り消しできない
- 退会後は、現在の会員IDでログインできなくなる
- さくらインターネットのネームサーバーにゾーン情報が残っている場合は削除される
最終確認画面で「はい」を選択して退会ボタンを押したところ、画面は「Gateway Timeout」になりました。
処理に失敗したようにも見えましたが、その後、同じ会員IDではログインできなくなりました。完了画面は確認できませんでしたが、退会処理自体は実行された可能性が高いと考えられます。
退会ボタンを押した後にエラーが出た場合は、ボタンを何度も押さず、次の順番で確認するとよいでしょう。
- 退会完了メールが届いていないか確認する
- 迷惑メールフォルダも確認する
- 会員メニューに再度ログインできるか確認する
- 判断できない場合は、さくらインターネットへ問い合わせる
昔さくらインターネットを使っていた人も確認を
今回の不正アクセスの影響範囲は、現在レンタルサーバーを利用している人だけに限定されていません。
過去にサービスを解約していても、会員IDを退会していなければ、会員情報が残っている可能性があります。
以前さくらインターネットを利用したことがある人は、次の点を確認してみてください。
- お知らせメールに会員IDが記載されていないか
- 会員メニューにログインできるか
- 契約中のサービスが残っていないか
- 契約中のドメインが残っていないか
- 登録メールアドレスや電話番号が現在も使えるものか
- 同じパスワードを他のサービスで使い回していないか
- 今後利用しない会員IDなら、退会するか
今回の案内に便乗したフィッシングメールが送られる可能性もあります。メール内のリンクを安易にクリックせず、ブックマークや検索結果から公式サイトを開いて確認することをおすすめします。
また、退会を行っても、法令上の保存義務などにより、過去の請求・取引記録を含むすべての情報が直ちに削除されるとは限りません。「退会した=さくらインターネットが保有するすべての情報が即時消去された」とは断定できない点にも注意が必要です。
まとめ
今回、2020年12月にレンタルサーバーとドメインを解約した会員IDにも、2026年の不正アクセスに関する案内メールが届きました。
確認した結果、契約中のサービスとドメインは0件でしたが、会員IDは残っており、約6年後もログインできる状態でした。
さくらインターネットでは、サービスの解約と会員の退会は別の手続きです。
過去に短期間だけ利用した人でも、サービスを解約しただけなら会員IDが残っている可能性があります。使っていない会員IDを放置していないか、この機会に一度確認しておきましょう。
※本記事は、2026年8月31日時点のさくらインターネット公式発表と、当社で実際に確認した内容をもとに作成しています。調査状況や案内内容は今後更新される可能性があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

